この記事の要点
- 停滞期には「消費が小さくなる」ことに加え、身体がメニューに慣れて別の筋肉で動作をこなすようになっていることが多い。
- 体重より先にウエスト・動作の質・記録の実態を確認し、再評価でお尻・背中・体幹の眠った筋肉を探す。
- 食事はさらに削るのではなく、記録の抜けを埋めて今の体重に合わせ直し、たんぱく質は保つ。
順調に落ちていた体重が、ある時期からぴたりと動かなくなる。停滞期に入ると、食事をさらに削るか、運動を増やすかを考える方が多いと思います。私たちB.E.Tでは、その前に動作をもう一度評価します。停滞期に多いのは、身体が今のメニューに慣れ、狙った筋肉の代わりに別の筋肉で動作をこなしている状態だからです。この記事では、体重より先に見る指標、再評価で見つけやすい「眠った筋肉」、摂取量の見直し方を理学療法士の立場から解説します。
停滞期に身体の中で起きている2つのこと
身体が軽くなった分、消費も小さくなる
体重が減ると、同じ生活をしていても使うエネルギーは少しずつ小さくなります。食事を控える期間が長くなると、無意識のうちにエスカレーターを選ぶ、座っている時間が増えるなど、日常の動きも小さくなりがちです。始めたときに決めたカロリーのままでは、差が縮んでいくのは自然なことです。
メニューに慣れ、別の筋肉でこなすようになる
もう1つが動作の慣れです。同じ種目を続けていると、身体はその動作を「楽にこなす方法」を覚えます。お尻で立ち上がるはずのスクワットを太ももの前と腰でこなす、背中で引くはずの種目を腕と肩で引く。回数や重さは伸びていても、狙った筋肉には刺激が入らなくなっていることが少なくありません。停滞期を抜けるヒントは、この2つ目にあることが多いのです。
体重より先に見る3つの指標
停滞期かどうかは体重だけでは判断しません。B.E.Tでは次の3つを先に確認します。
- ウエスト:体重が止まっていてもウエストが減り続けていれば、脂肪は落ちていて、水分などの変化で数字が隠れているだけの可能性があります。
- 動作の質:片脚立ちやしゃがみ込みが始めた頃より安定しているか。トレーニング中に、お尻や背中に効いている感覚が残っているか。
- 記録の実態:カロみるの記録に抜けがないか、週末だけ記録が途切れていないか。目標カロリーを守っているつもりでも、調味料や飲み物、つまみ食いが抜けていることはよくあります。
体重もウエストも2週間以上動かず、動作と記録にも変化がない。そこまで確認してから、本当の停滞期として対策を考えます。
再評価で見つけやすい「眠った筋肉」
停滞期の再評価で、理学療法士が特に確認するのは次の3か所です。
お尻:片脚立ちとヒップリフトで見る
片脚で立ったとき、持ち上げた脚の側の骨盤が下がらないか。仰向けで膝を立ててお尻を持ち上げたとき、お尻より先に太ももの裏や腰が張らないか。どちらかが出る方は、お尻が眠っていて、太もも裏や腰が代わりに働いています。
背中:腕を上げたときの腰の反りで見る
立ったまま両腕をまっすぐ耳の横まで上げたとき、腰が反ったり肋骨が前に開いたりしないか。反る方は肩甲骨まわりと背中の筋肉が働かず、腰で動きを補っています。引く種目をしても腕と肩ばかり疲れるのはこのためです。
体幹:呼吸で下の肋骨が動くかで見る
仰向けで両手を下の肋骨に当て、息を吸ったときに肋骨が横に広がるか。お腹だけがふくらむ、または肩が上がる方は、横隔膜とお腹の深い筋肉がうまく働いていません。体幹が働かないと、どの種目でも手足の筋肉だけで身体を支えることになります。
B.E.Tの60分:再評価からメニューを組み替える
B.E.Tのセッションは毎回「評価 → 整体 → トレーニング」の順です。停滞期にはこの評価の比重を大きくし、メニューそのものを組み替えます。
- 再評価:初回と同じテストを行い、どの動作が戻っていないか、どこで代わりの筋肉が働いているかを確認します。
- 整体:代わりに働きすぎていた太ももの前・腰・肩の前などをゆるめ、股関節や胸の動く範囲を戻します。
- トレーニング:眠っていた筋肉を、まず軽い負荷で「先に働く」状態にしてから、大きな種目に戻します。お尻なら、横向きで脚を開く運動で感覚をつくり、そのあとスクワットやヒップヒンジ(股関節から上半身を倒すお辞儀の動き)でお尻から動けているかを確かめます。
重さを増やすことより、狙った筋肉に負荷が入る順番を取り戻すことを優先します。整体とトレーニングを組み合わせる理由はB.E.Tのメソッドで紹介しています。
組み替えの一例
たとえば再評価で「片脚立ちで骨盤が落ちる」「ヒップリフトで太もも裏が先に張る」と分かった場合、それまでのスクワット中心のメニューを一度減らし、横向きの脚開きや片脚のヒップリフトでお尻の横と後ろを先に起こします。お尻が先に働く感覚が出てから、スクワットやランジに戻し、同じ重さでもお尻に入っているかを確認します。種目の数を増やすのではなく、順番と配分を変えるのが基本です。
摂取量は「削る」より「合わせ直す」
停滞期に食事をさらに大きく削ると、眠った筋肉を起こすためのエネルギーまで足りなくなります。B.E.Tでは次の順番で見直します。
- 記録の抜けを埋める:まず1週間、飲み物・調味料・間食も含めて記録できているかを確かめます。抜けを埋めるだけで、実際の摂取量が目標を上回っていたと分かることもあります。
- 今の体重でカロリーを計算し直す:始めたときの体重で決めた数字を、今の体重と活動量に合わせて見直します。下げ幅は小さくし、たんぱく質の量は保ちます。
- 日常の動きを振り返る:通勤で歩く量や座っている時間が、始めた頃より変わっていないかを一緒に確認します。
2ヶ月の体重変化の目安は体重の4〜8%(週0.5〜1%)です。このペースを大きく超えて落ちていた方ほど、停滞は起きやすくなります。期間全体の流れは2ヶ月のダイエットで起こる変化でも解説しています。
自宅でできるセルフチェック:お尻は先に働いているか
- 仰向けに寝て両膝を立て、足を腰幅に開く。
- 両手をお尻に当てたまま、ゆっくりお尻を持ち上げる。
- 持ち上げ始めたとき、最初に硬くなるのがお尻か、太ももの裏か、腰かを感じる。
- 上げた位置で片脚を床から少し浮かせ、骨盤が傾かずに保てるかを見る。
最初に太ももの裏がつりそうになる、腰が張る、片脚にすると骨盤がすぐ傾く。このどれかがあれば、お尻が眠ったまま動作をこなしているサインです。腰に痛みが出る場合は無理に続けず、その場で中止してください。
停滞期によく見る遠回り
- 食事をさらに大きく削る:一時的に体重は動いても、筋肉が減って次の停滞が早く来ます。
- 有酸素運動だけを大幅に増やす:疲れて日常の動きが減り、差し引きでは変わらないパターンをよく見ます。
- 種目を次々に新しくする:刺激は変わっても、代わりの筋肉で動くクセが残ったままだと同じことが起きます。
- 毎日の体重で一喜一憂する:1日単位の上下は水分の影響が大きく、判断を誤るもとになります。
どの遠回りにも共通するのは、「量」を変えて解決しようとしている点です。停滞期に変えるべきなのは、多くの場合、量ではなく中身と順番です。停滞期は、やめどきではなく再評価のタイミングです。どの筋肉が眠っているのかを確かめたい方は、初回体験90分¥5,500をネット予約からご利用ください。
よくある質問
Q. ダイエットの停滞期はどのくらい続きますか?
期間は一律ではありません。B.E.Tでは体重だけでなく、ウエスト・動作の質・食事記録の3つを確認し、2週間以上どれも動かない場合に再評価とメニューの組み替え、摂取量の合わせ直しを始めます。
Q. 停滞期にチートデイは必要ですか?
B.E.Tでは、まとめて大量に食べる日をつくるより、記録の抜けを埋めて今の体重に合わせてカロリーを計算し直すことを優先しています。1日の大きな食事は量のコントロールが難しく、その後の記録が乱れやすいからです。
Q. 停滞期は運動量を増やしたほうがいいですか?
量を増やす前に、狙った筋肉が働いているかを確認するのがおすすめです。お尻や背中の代わりに太ももの前や腰で動いていると、量を増やしても刺激は入りません。動作の順番を取り戻すと、同じ時間でも効き方が変わります。
Q. 大阪で停滞期の相談ができるパーソナルジムはありますか?
B.E.T Personal Gym(大阪市中央区南船場)では、理学療法士が動作を再評価してメニューを組み替えます。心斎橋駅・本町駅・四ツ橋駅から各徒歩5分、長堀橋駅からも徒歩5分圏です。